ヴイストン、倒立振子ロボットの新モデル「Beauto Balancer Duo」

~左右独立モーターによりライントレースも可能に


 ヴイストン株式会社はは11月20日、同社ロボット教材の新製品として「Beauto Balancer Duo」(ビュート・バランサー・デュオ)を発表した。倒立振子を題材として、制御の仕組みや理論を学習できるキットの新モデル。モーターを左右に独立させることで、前後移動だけでなく、左右旋回など多彩な動きが可能になった。

新モデルの「Beauto Balancer Duo」ヴイストンの大和信夫代表取締役従来機から高さは半分程度になった

 車輪の動きを制御することで、車体が倒れないようにバランスをとるロボット。今年1月に発表された初代「Beauto Balancer」の“兄弟機”という位置付けになっており、これとは併売となる。価格は12,600円と、初代(9,975円)よりは若干高くなるものの、Duoは組み立て済みの製品となっており、電池を入れればすぐに動かすことができる。

 新たに左右で独立したモーターを搭載し、曲がれるようになったのが最大の特徴。初代は1つのモーターで両輪を駆動していたため、前後にしか制御できなかったが、モーターを2個搭載したことで、移動性は増した。オプションのロボット専用無線コントローラ「VS-C1」と「VS-C1接続用基板側コネクタ」を別途用意すれば、無線による手動操縦も可能。

左右それぞれにDCモーターを用意したマイコンとジャイロは初代と同じものを搭載ロータリーエンコーダ部分。赤外線センサーで読む
モーターのシャフトでダイレクトに車輪を駆動する無線コントローラ「VS-C1」とコネクタコネクタはメイン基板にハンダ付けする

 マイコンはルネサステクノロジの「H8/36064G」を引き続き採用。姿勢制御用のセンサーとしては、ジャイロとロータリーエンコーダが搭載されている。ゲイン調整用ソフトウェア「BalancerDuoプログラマ」を使ってパラメータを調整したり、C言語開発環境「High-performance Embedded Workshop(HEW)」によるプログラミングなどが可能だ。

「BalancerDuoプログラマ」を使えばパラメータを調節できる各種データをグラフ表示できるようになった。データ書き出しも可能

 またオプションのライントレースセンサー(4,200円)を使えば、Beauto Balancer Duoによるライントレースも可能となる。

ライントレースセンサーのセット赤外線のLED/センサーが6セット入っている。このようにライントレースができる

 本体サイズは52×91×128mm、重量は約172g(電池搭載時)。電源は単3乾電池×2本で動作する。販売は同日より開始されており、同社WEBショップ( http://www.vstone.co.jp/robotshop/ )、ヴイストンロボットセンター(福岡、東京)、秋月電子通商、ロボット専門店などで購入が可能だ。

【動画】ライントレース。階段やシーソーがあっても平気【動画】リモコンで操作することもできる【動画】このくらいなら坂道も登れる
【動画】Beauto Racerを乗せてもバランスは崩れない【動画】乗せたままシーソーに挑戦【動画】さらに階段登りにも


(大塚 実)

2009/11/24 16:41