Robot Watch logo
記事検索
最新ニュース
【 2009/04/21 】
ロボットビジネス推進協議会、ロボ検を開始
~メカトロニクス・ロボット技術者の人材育成指標確立を目指す
[17:53]
グローバックス、名古屋にロボット専門店をオープン
~5月2日~5日にプレオープンイベントを開催
[17:05]
「ロボカップジュニア九州ブロック大会」開催
~ジャパンオープン大会の出場チームが決定
[14:32]
【 2009/04/20 】
研究者たちの「知りたい」気持ちが直接わかる
~理研一般公開でのロボット
[15:15]
【やじうまRobot Watch】
巨大な機械の「クモ」2体が横浜市街をパレード!
~横浜開港150周年記念テーマイベント「開国博Y150」プレイベント
[14:20]
【 2009/04/17 】
第15回総合福祉展「バリアフリー2009」レポート
~ロボットスーツ「HAL」や本田技研工業の歩行アシストも体験できる
[19:46]
「第12回 ロボットグランプリ」レポート【大道芸コンテスト編】
~自由な発想でつくられた、楽しい大道芸ロボットが集結!
[14:57]
【 2009/04/16 】
北九州市立大学が「手術用鉗子ロボット」開発
[14:34]
ROBOSPOTで「第15回 KONDO CUP」が開催
~常勝・トリニティに最強のチャレンジャー現る
[13:17]
【 2009/04/15 】
「第15回ROBO-ONE」が5月4日に開催
~軽量級ロボットによる一発勝負のトーナメント戦
[18:50]
ヴイストン、秋葉原に初の直営店舗「ヴイストンロボットセンター」、29日オープン
[13:37]
【 2009/04/14 】
大盛況の「とよたこうせんCUP」レポート
~ロボカップにつながるサッカー大会が愛知県豊田市で開催
[11:34]

「ロボット感動教育シンポジウム2009」レポート
~研究者から社会的リーダーまで、幅広くロボット関連の人材養成を目指す


 日本ロボット学会「ロボット教育研究専門委員会」は3月30日、「ロボット感動教育シンポジウム2009」を東京大学工学部で開催した。「ロボット教育研究専門委員会」は、ロボットを使った教育に関するカリキュラムや教育方法の考察を行ない、提言していくことを目指して設置された委員会。

 はじめに東京大学大学院 情報理工学系研究科教授の佐藤知正氏と埼玉大学大学院理工学研究科の琴坂信哉氏が、このシンポジウムの趣旨について解説した。今年度はロボット教育の実態調査をアンケートで実施、大学、高専、工業高校などでどんな教育が行なわれているのか調べたが、来年度からは海外でも調査活動を行なうという。来年度後半からはJSTへの予算申請などを行ない、方策提言をしていく。

 東大の佐藤知正氏は、「ロボット教育のネットワークをつくりたい」と述べ、さまざまなロボット教育活動を体系的に収集し、教育手法を確立し、ロボット教育論文特集号を発刊するなどの活動を行ない、体系的シラバスを作成することを目指す、と今後の活動予定を紹介した。最終的には全国の大学の講義やロボコン活動が総覧できるホームページ立ち上げを目指し、また社会人教育や国際的な人材交流活動の研究も将来的には視野に入れるという。

 当日は1日のシンポジウムだった、合計14名のシンポジストが講演を行ない、会場とも活発な議論が行なわれた。以下、3部に分けて行なわれた講演を簡単にレポートする。


東京大学大学院 情報理工学系研究科教授 佐藤知正氏 埼玉大学大学院 理工学研究科准教授 琴坂信哉氏 「全国規模ネットワーク構築によるロボット教育手法の集合知形成に関する研究」を立ち上げる予定

第1部 「ロボット学の教育カリキュラム」

東洋大学工学部機能ロボティクス学科教授 松元明弘氏
 東洋大学工学部機能ロボティクス学科教授の松元明弘氏は「東洋大学で実施されている教育カリキュラム」について紹介した。東洋大学では、Japan Robotechの「RoboDesigner」を使ったロボット製作体験、メカトロ体験などを行なっており、中にはマジックをやるロボットを作ってくる学生もいるという。また社会人向けの活動や高校生対象の活動なども行なっているそうだ。ちなみに今年の箱根駅伝で優勝のゴールを切ったのはロボティクス学科の2年生だったという。

 東洋大学は1887年創立。「機能ロボティクス学科」ができたのは2005年。基本コンセプトは人間中心主義、生物に学ぶということ。ヒューマンサポートの技術を研究することを目的としている。バイオナノなど東洋大学が強いところを意識しつつ、メカトロを視野に入れた学科構成になっている。

 2005年12月には各新聞の埼玉版に「創るのは人」というキャッチコピーをつけた新聞広告を打った。「ロボットで」教育を行なうというコンセプトだったそうだ。4月からは再び改組され、機能ロボティクス学科は機械工学科、生体医工学科、総合情報学科の3つに分割される。学科名からは消えるがロボティクス副専攻というかたちでカリキュラムを学ぶことができる。私学では設置基準ぎりぎりの人数で運営するので、望むとおりのカリキュラムが組めるとは限らないと苦労を述べた。

 なお松元研究室の研究内容については本誌の過去記事を参照してほしい。

□東洋大学工学部 機能ロボティクス学科 松元研究室訪問記
~ロボカップからリハビリ支援、ジェットエンジン搭載飛行ロボまで
http://robot.watch.impress.co.jp/cda/column/2006/10/31/245.html


東京大学情報理工学系研究科佐藤知正氏
 東大情報理工学系研究科の佐藤知正氏は「ロボット教育と東京大学機械情報における取り組み」と題して講演した。佐藤氏はまずロボット学会ほかで作成した「アカデミックロードマップ」の図を出してロボット活用社会全体のパースペクティブを示した。

 ロボットの役割は宇宙や地中、そして社会に至るまで非常に幅広いので、ロボット教育の対象はエンジニアだけではなく社会的リーダーなど非常に広い範囲にまで及び、かつ、同時に構成論的立場でみることができる人間を養成できるのではないかという。

 ロボットの形と動きは人間にとって分かりやすく、人を感動させることができる。またロボットは人によってミッションが設定できるので達成感を得ることができる。企画、設計、製作、発表が机の周囲で可能だ。また動かしてみると分かるが、ロボットは本当に動かない。だから課題発見・解決能力を養える。ハードとソフトに精通した人材は即戦力になる。ロボットはものづくりを一貫して学べることが大きな特徴だ。広い範囲の基礎教養を構成論的に学べるので非常に可能性を秘めた分野だという。

 東大では、機械情報工学科においてロボットを使った教育を行なっている。定員は40名。ゼミは全学に向けて行なわれており、ロボットの運動とヒトの身体、ロボット競技体験、研究用ヒューマノイドロボットなどが開講されている。教養の学生向けにもさまざまな講義が行なわれている。「研究と体験を通して、知能・機械・情報を学ぶ」というところが特徴だという。

 具体的にはたとえば「ガイダンスコンテスト」という活動を行なっている。これは新4年生に対して200度しか回転しないモーターを渡して一週間の期間、工作室を使いながら、1m動くロボットを作れ、という指示を与えるというもの。さまざまな課題をブレイクダウンしていくこと、自分の手や頭を動かすことを学生に学んでもらうために行なっているという。また模型の街を視覚制御による自動運転で走行するロボットを作らせるといった取り組みを行なっている。構想づくり、設計、製作、発表といった1つの過程・体系を踏ませることが目的だ。それが学生の原点となるという。一度やった作業ならば自分がどの程度の時間で何ができるか分かる。それはチームワークを創る上でも重要な基準となるからだ。佐藤氏は、ロボットは優れたものづくり教育であると述べた。


アカデミックロードマップにおけるロボット活用社会のイメージ ロボット教育の特徴 東大 機械情報工学科

千葉工業大学 工学部 未来ロボティクス学科教授、NPO法人国際ロボフェスタ協会理事長 中野榮二氏
 千葉工業大学 工学部未来ロボティクス学科教授で、NPO法人国際ロボフェスタ協会理事長の中野榮二氏は、「千葉工業大学未来ロボティクス学科設置のねらいとカリキュラム内容」と題して講演した。千葉工大の未来ロボティクス学科は2006年4月に設置された。定員は110名で、現在、丸3年が経過して、4年生が生まれた段階だ。最初からロボティクス関連教員を用意し、コストがかかる旨も大学側に伝えて始まったという。

 未来ロボティクス学科では、「理論と実践の同時進行」を目指している。というのは、現状教育には、1) 教えられる側と教える側との間に意識の違いがあり、かつ、2) 教えられる内容と身の回り製品とが異なるという問題点があるからだという。ハングリーではない時代である今は、最初に理論ばっかりでは学生がついてこない。そこで千葉工大では一年生からロボットづくりを行なうことを目指した。

 また、日本の理科教育は基本的にサイエンスばかりでエンジニアリング教育がない。ところが身の回りの製品はエンジニアリングの産物である。よって、理科教育で学んできたことと、身の回りの製品とが一致しない。このような現状では、先進国で理科離れが起こるのは必然であると中野教授は述べた。

 サイエンスは分析的であり、エンジニアリング、テクノロジーはシンセシス(構成論的)である。この両者が互いにキャッチボールしながら進めていく重要だという。「たとえばPID制御で車輪型ロボットをまっすぐ走らせる、ただそれだけであっても経験したあとに理論を学ばせると、パッと頭に入ってくる」という。理想は、教員と学生が精神的に対等な立場で付き合えることだという。なお「ロボフェスタ」に対しては「大学の先生たちは非常に冷たかった」そうだ。


理論先行ばかりでは学生がついてこない エンジニアリング教育がないため身近な製品と理科教育の間で乖離が進んでいる 理論と実践のキャッチボールが理想

立命館大学 理工学部 ロボティクス学科 川村貞夫教授
 立命館大学 理工学部ロボティクス学科の川村貞夫教授は、「立命館大学ロボティクス学科の15年」と題して講演した。立命館大学ロボティクス学科は1994年に構想された。当時は新学科を作るには厳しい状況で、役人には「ロボットは先端科学技術ではない」とか、「カタカナの学科名はいかがなものか」と言われたそうだ。それらを1つずつ対処していき、学科としてスタートした。ただ当時は機械工学科との違いを強調する必要があったという。

 また議論になったのは、学部教育で行なうべきか、大学院教育で行なうべきかという点だった。日本で、アメリカと同じことをやっても人材流動性は確保できない。そこで日本の人的流動性の低さを前提にした横断的教育を行なうことにし、同学科では、ロボットシステム、ロボット知能、ヒューマン・マシンの各分野で教育を行なっているという。

 特に力学や、実験実習を重視している。またコロナ社から教科書を順次刊行している。また統合学・設計学の教育を行なっており、それには学生の指導係であるTAが大きな役割を果たしているという。学生には基礎学力と自分がやらなければならないことのかかわりを実感してもらうことを目的としているそうだ。3年生では実習科目としてロボット製作を行なわせる。取材なども入り、学生のモチベーション向上には役立っているという。

 また、ロボティクスでは分析・解析をどのように統合化していくかが重要になる。だが統合化の評価法はまだ確立されていないので、今後はそこを充実していくことが重要だと考えているそうだ。たとえば優れたハードウェアがあったとして、それがなぜ優れているのか説明することができなければならない。ロボットはさまざまな要素を集約しているので評価が難しいが、それをやらなければならないし、産業界においてもそれは重要だという。たとえば産業界では良いラインを作ったらそれは素晴らしいことだが現状では論文も書けない。そのための方法論が必要だという。高校までの教育、学部後の活動の状況、統合的科学と技術の方法論とその評価論がないと、他の諸科学に対抗できるものになりえない。ただ技術に傾斜しすぎたカリキュラムではダメだと考えているとまとめた。最後のディスカッションでも川村氏は「うまく動くものの背景には隠された知恵があるはず。それを体系的に評価する方法が必要だ」と強調した。


立命館大学ロボティクス学科のカリキュラム 取材も入るロボット製作実習 ロボット統合学としての評価法が必要

早稲田大学 理工学術院 高西淳夫教授
 早稲田大学理工学術院の高西淳夫教授は「早稲田大学におけるロボティクス・メカトロニクス教育の事例紹介」を行なった。高西教授はメカトロニクスを中心に教育を担当し、プロジェクトベース、チームベースで実習を行なわせているという。最後にはコンテストを行なう。このコンテストが非常に重要だという。具体的には各グループにキットボックスを渡し、光に向かって動くロボットを作らせる。最近の学生の中にはまったく半田付けを行なったことがない人もいるので、安全性教育も兼ねているそうだ。

 さらにその次にはマイコンを使ったロボット製作を行なわせる。ここでは当初から会社と一緒に研究開発してきたJAPAN ROBOTECH社の「RoboDesigner」を使っている。タイルを並べるだけでプログラミングができるので、C言語学習への入り口にも適しているという。

 今年度中には、セグウェイのように動く倒立振子ロボットも教材として販売予定で、現在開発中だ。統合シミュレーション環境も開発しているという。なお早稲田大学は、日本イタリア共同のロボット研究室を発足させ日本イタリアそれぞれに研究拠点を設置しているが、早稲田大学のロボット教育は、イタリアのロボット工学の授業・実習でも利用されているそうだ。イタリアでも輸入販売された「RoboDesigner」を使っている。


LFロボットの作成 「RoboDesigner」を使った学習 教材用の倒立振子ロボットも開発中

 第1部最後のディスカッションでは、「ロボット学の教育カリキュラム」をテーマに、モチベーションを失ってしまった学生に対してどうするか、またロボット教育で論文を書く方法、学生相互で評価しあうことの教育的効果などが議論された。


第2部「ロボットを用いた工学教育の可能性」

金沢工業大学プロジェクト教育センター夢考房 技師 坂本巧氏
 金沢工業大学プロジェクト教育センター夢考房技師の坂本巧氏は「金沢工業大学におけるロボットを題材とした夢考房プロジェクト」と題して講演した。金沢工業大学夢工房はモノづくりをサポートする施設で1993年から運営されている。学年学科の垣根を越えた問題発見解決型のチーム活動が行なわれているという。学生たちの各運営プロジェクトには技師がつき、実技講習を行なっていくことで学生たちを支援している。今年度は学生のアンケート結果を反映してミーティング活性化や他大学との交流、学会での発表などを積極的に行なうようにしている。

 坂本氏自身は2006年から自律走行車プロジェクトに参加している。学生は16名。レーザー式センサー、カメラ、GPS、ロータリーエンコーダーを使った自律走行する車だ。学生たちが能力向上を実感できるように、また意思疎通できるように、メンバー人数やスケジュール管理を行なって工夫しているという。この車を使って2007年度から「つくばチャレンジ」に参加している。2007年度は完走したが、2008年度はGPSの誤差によって途中450mで棄権となった。なお大会ではインタビュー班を構成。他のチームがどのような工夫をしているのか把握させたという。

 2009年度はこれまでの反省を活かし、問題点を共有してプロジェクトに臨みたいと述べた。


金沢工業大学プロジェクト教育センター夢考房 自律走行車プロジェクト つくばチャレンジ2008では途中で棄権

千葉工業大学 未来ロボット技術センター室長 先川原正浩氏
 千葉工業大学未来ロボット技術センター室長の先川原正浩氏は、「ロボットで日本を元気にしたい」として講演した。先川原氏はオーム社「ロボコンマガジン」編集長を経て、今は多くのロボコン関連委員や未来ロボット技術センターの室長をしている。ロボコンマガジン編集長時代の経験として、雑誌発行はロボット製作をきっかけに工学に興味を持ってもらうこと、ロボットの勉強を続けるモチベーション維持に繋がることが分かったという。河合塾による調査によれば、工学部の志望者は1992年から2003年の間に半分になっている。これに危機感を覚えたそうだ。

 ロボコンマガジンではアニメのロボットの特集の記事を組んだこともがあるが、産総研のHRPシリーズはロボットアニメのデザイナーを採用したり、また女性型ロボットを発表したことは記憶に新しい。「ロボマガ」創刊当時はネタにも困らなかったという。AIBO発売などでロボットブームが訪れたからだ。だが取材でロボコンを訪れるうちに、参加者と観戦者の間に距離があるようだと先川原氏は感じるようになったという。そのなかで立ち上げるに至ったのが「ROBO-ONE」である。「ROBO-ONE」は組み立てキット「KHR」シリーズほかを生み出した。先川原氏はKHR誕生時のエピソードを話し、メーカーというのは「なぜこんなモーターが売れ始めたのだろうか」と思うような事態が訪れないと動かない、つまりあまり頭でっかちに考えずに行動していかないとメーカーは動かないということを実感したと述べた。

 また「愛・地球博」の特許庁ブースでのトークショーでROBO-ONEや、秋葉原でのロボットイベントなどを紹介。一般の人への啓蒙活動の一端を示した。また映画でのプロモーション活動にロボットが使われている例も示し、みんなが注目するようなものがあったときにはロボット研究者がアピールするチャンスだと述べた。また「ROBO_JAPAN」など各種イベントでの経験を踏まえると、マスコミ・イベント担当の学生が必要だとし、社会人とメールのやりとりをさせることで学生も大きく成長するメリットがあると述べた。そして最後に、テレビ東京系でオンエア中の番組「ロボつく」のアピールをし、小中学生にロボットやロボット開発者たちに興味を持ってもらい、刷り込ませる活動をしているとまとめた。

 そのほか先川原氏は会場からの質問に対して、小中学生に興味を持たせるときのポイントは芸能人等に「このロボットすごい!」と言わせることだと冗談交じりに答え、またとにかく研究者が楽しそうに仕事していることを見せることが重要ではないかと述べた。ロボコンとロボット研究者の間の溝に関しては両方に問題があり、かつ大半が文系の人間が多いマスコミには理科系の人は精神的な壁が高いのではないかとこたえた。


ROBO-ONEから生まれたロボットキット「KHR」シリーズ イベント担当の学生も必要 テレビ東京系でオンエア中のロボット番組「ロボつく」

富士重工業株式会社 戦略本部クリーンロボット部 青山元氏
 富士重工業株式会社戦略本部クリーンロボット部の青山元氏は「ロボットを通じたものづくり教育~産学パートナーシップ事業 サービスロボット設計講座~」と題して講演した。「産学パートナーシップ事業サービスロボット設計講座」は20年度に採択された事業で、コンソーシアムを組んで富士重工業、株式会社エスオラボ、株式会社中島電機工業が宇都宮大学工学部機械システム工学科で行なっている活動。製品の信頼性は日本の技術力の高さを示すが、あちこちで初歩的なミスが増えている。同社は設計・製造の安全性を高めるためにこの事業でパートナーシップを組んだという。

 企業で実用ロボットの開発を行なっている青山氏はいつも地に足のついた歯ごたえのある講演を行なうが、今回もロボコン推進の大学教員達を前に「採用において重視するのはロボコン経験ではない。それは全く参考にしない。重視するのは基礎学力のみだ」と強調した。設計図面の作成・管理能力がない若者が増えているという。そして若手のトラブル対応のために技術管理職がヘトヘトになっており、興味がない人はさっさと辞めてもらったほうが良いというのが企業の考え方だと述べた。またソフトウェアの技術者はそこそこだが、構造設計できる技術者が枯渇しており、10年後はものづくりができないのではないかと見ているという。

 大学の研究者たちに対して青山氏は「図面教育をきっちりやってもらいたい」と強調した。図面は設計の基本であり、コミュニケーションの手段だという。「ものづくりは図面に始まり、図面に終わる」とし、このプロジェクトでもCADは使わせていないと述べた。CADのない手書き時代はきっちり頭のなかで練りこんだ上で図面を書いた。その作業において、設計者にとってもっとも重要な感性が培われるのだという考え方があるからだ。また、最近の大学ではあまり講義されていないが必要なものが溶接技術、油圧・空圧技術だという。高剛性、軽量化する必要のあるロボットにおいて溶接技術は必須だと強調した。


 青山氏は「設計前に図面体系が書けなければならない。設計しながら描いているようでは話にならない。体系が書けないとものの開発は不可能」だという。宇都宮大学での実際のプロジェクトにおいては、企業の上司が部下に課題を与えるような形で行ない、学生が作った図面に基づいてできあがったフレームを、自分たちが作った、つまり実際の商品の設計と比較し、徹底的に辛口の講評を行なったという。「大口をたたかずに企業に入ったほうがいいんじゃないか」と教えることが重要なのだという。というのは「自分はなんでもできる」と思っている学生が少なくないからだそうだ。そういった学生は企業に入るとすぐに辞めていくことになる。「そのギャップはなくしておかないといけない」と述べた。

 とにかく何度も青山氏は「図面の意味というのは何なのか。図面は全情報が入っている言語だということを教えたい」と強調した。なおこの青山氏の図面に対する考え方やロボットの開発方針は、本誌でも他の講演レポートでお伝えしている。下記の記事も合わせてお読み頂きたい。

□ロボットビジネスの勘どころ
~平成20年度 第1回神戸RT研究会レポート
http://robot.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/08/08/1236.html

 なお厳しく指導された学生は最初は反発するが、実際に図面を書かせると自分が書けないことに気づき、だんだん落ち込んでいくが、モノを作らせると、もう1回やらせてくれと言ってくるようになるという。「最初にはっきり言ったほうが気合が入る。なまじっか頭をなでるよりはそのほうがいい。そこでダメになる奴は会社に入ってもすぐにダメになるので早めにリタイアしてもらったほうがいい」と述べた。

 なお青山氏らの講義では、学生には直接、モノは作らせていない。あくまで学生が作るのは図面である。その図面をもとにモノは外部の人間が作る。作り直しのときは訂正図面を書かせる。東大の佐藤氏も「モノを他者に作らせることができるようにならないと工学ではない」とコメントした。


設計・コミュニケーションに重点を置いたという 清掃ロボットの図面体系 カリキュラム概念図

筑波大学大学院システム情報工学研究科知能機能システム専攻 教授 坪内孝司氏
 筑波大学大学院システム情報工学研究科知能機能システム専攻教授の坪内孝司氏は、「つくばチャレンジにみる実践型技術者養成要素」と題して講演し、タイトルどおり、主に「つくばチャレンジ」について紹介した。「つくばチャレンジ」はほかのロボコンと違って競技会ではなく、課題達成が目標であり、そのための方法論開発が目的となっている。つくば市内の実環境を走行するわけだが、GPSだけでは位置精度を出せないので、どうやって走行させるかが課題となる。自分のなかにおける自分の問題設定が重要となるという。

 合言葉は「想定外を想定内に」だったという。想定外の出来事が起こるといっても、ロボットを何度も何度も走らせて、さまざまな事象を経験させ、技術的・状況的に枯らせてやれば、問題なく走るはずである。大学の研究室ではどうしてもその辺の甘さがあるのでできるだけなくしたかったという。このような過程を経てエンジニアとしての経験の蓄積ができるのではないかと思っていると述べた。

 また学生側から見ると、自分自身の研究テーマと、つくばチャレンジの研究が重なっている人といない人がいるが、それはそれぞれ利点があると考えているとした。「どうすればいいか」ではなく、「どうしなければならないか」を考えること、問題意識を持つことの重要性を学生たちに自覚させるようにしているという。

 教育としてロボコンが成立するためには、達成目標が明確にあり、ロボコンを体験することで、それができるようになることが構造的に仕込まれていることが重要だと述べた。またこの前に行なわれた富士重工業・青山氏の講演を受け、ロボコンと表現ツールである図面を両方できるようにするためにはどうすればいいかと問い、「想定外」を経験していくことで、想定がどんどん広がっていくのがロボコンであり、図面はそれをカバーしたときの言葉なのではないかと述べた。図面には想定された設計がフィードバックされているからだ。ともかく学生に経験を積ませたいと述べた。

 これに答えて富士重工業の青山氏は、「富士山の樹海のなかを目印つけながら歩いていくのが企業のやり方」だと述べ、「先生が学生の感性を育てようとしていることはよくわかる。ところがそれを個性だなんだと履き違えて企業に入ってぽしゃる人間がいる。分からないことはいっぱいあるのに他人に聞けない、自分でなんとかしようとする。それで結局浮きあがって会社をやめていく例が多い」と答えた。

 会場からは「会社が入ったあとの経験も30年以上あるわけで、その入り口をしっかり教えておけばいいんじゃないか。ロボットが人を育てるのは事実だが総合力は簡単に育たないので、取りあえず、いかに入り口を学生に理解させるかが重要ではないか」という声や、「基本的力量がないとシステムインテグレーションはできない。数学をきっちりやって、このパラメータは何かということを物理的に把握できないと意味がない。ロボコンだけやっても経験則しかわからないし、理論ばっかりやってもダメだ。バランスが重要だ」という声があった。


つくばチャレンジ つくばチャレンジ2008に出場したロボット 合言葉は「想定外を想定内に」

埼玉大学 教育学部 野村泰朗氏
 埼玉大学教育学部の野村泰朗氏は「ロボカップジュニアにみる工学教育の基礎基本」として、小中高校において、ロボットやものづくりが科学技術教育、工学教育に果たす役割について教育の専門の立場から講演した。ものづくりを通して工学教育ができる指導者育成にいま一番興味を持っているという。ロボットを通して学ぶべきことは、「正解は一通りではない」ということではないかと考えているそうだ。また、問題解決といっても、より良い問題解決法というものもある。

 なぜ実体験が重要なのか。たとえばロボットの自由度をそれぞれの人が分担、協力して動かし、歩かせるといったような作業をやらせると、人はその大変さを実感することができる。ただ単に動くのを見たり仕組みを聞くだけではダメで、自分でやることで、考えるべきポイントが見つかる。それは実際のロボット研究においても重要なのではないかと考えているそうだ。ただ単に体験するのではなく、意図的に体験させて、「知ったかぶり」を防ぐ効果もあるという。

 また「ものづくり」あるいは「工学教育」「技術教育」といった言葉の定義もまだはっきりしていない。ものづくりを使った教育一つとっても、理科教育的なものと工学教育的な面が取り得る。工学的な見方を養うためには、問題解決という視点を強調することが重要だとした。また、標準化やトレードオフの考え方を意識させ、考えさせることが工学教育では重要になる。このほか、「ロボカップ」や「ロボカップジュニア」の意義を語った。


歩行ロボットの関節をそれぞれ分担して動かし歩行させる体験 問題解決と工学的な考え方 RoboDesignerを使用

 第2部終了後のディスカッションでは、まず東大の佐藤氏が、ロボットを作るためのインテグレーションサイエンスの構築、教育手段としてのロボコン、教育効果の評価方法などが大事なのではないか、また集合知としてのノウハウの体系化や集積化を行なえないか、と講評を行なった。そのほか、評価の基準の話や、「日本技術者教育認定制度(JABEE)」に関する議論や、カリキュラムのありように関する話があった。なぜものづくりができたのか、なぜ顧客が購入してくれたのかということをきちんと学問することもこれからは重要になるという。


第3部「ロボットを用いた工学教育活動」

埼玉大学大学院 理工学研究科 琴坂信哉氏
 埼玉大学大学院理工学研究科の琴坂信哉氏は、「埼玉大学機械工学科におけるロボットコンテストの活動について」講演した。琴坂氏はロボットを使ったメカトロなどの工学教育を行なっている。3段階からなると考えているという。1) 体験学習段階、2) 工学技術の理解、3) 工学技術の実施と応用である。このそれぞれの段階に応じて適した対象・適した教材があるという考えのもと、琴坂氏らは子供向けロボット工作教室、導入教育としてのロボット工作、学習の集大成としてのロボット工作演習、ロボット工作教室の主催を想定している。最初の段階ではロボットは興味を惹き付けるための一つの手段として割り切って使っている。導入教育としてのロボット工作は今は行なっていない。現状では、3年生を対象にしたロボット工作演習と、その授業を受けた4年生が中心となって主催する側に回るロボット工作教室を主催させている。

 学科の最後の授業ではロボットコンテストも行なっている。工具の使い方のスキルの低下どころか、常識ではなかなか考えられないようなこともしてしまう現場の学生たちを相手に、さまざまな苦労をしている様子が紹介された。子供向けロボット工作教室は15年間続けているがなかなか継続的な活動が難しく、また、現実的には応えにくい依頼などもあるという。子供向けロボット工作教室では危険性もあるが、「何を教えるべきか」ということを考えて、どこまでやらせるかを判断しているそうだ。


信州大学 繊維学部機能機械学科 河村隆氏
 信州大学 繊維学部機能機械学科の河村隆氏は、「信州上田地域におけるロボットコンテスト活動の実践」と題して、ロボコン活動を重視して養いたいと考えている事柄について講演した。人間には、自我の欲求、自己実現の欲求がある。子供の立場から考えると、すべては遊びであり、子供は楽しむことを通じて成長するという。また、ロボコンで小学生や中学生を集めると、異質で異年齢の子供たちが集まる。いっぽう学校教育は等質の生徒を対象に行なわれている。異質な人々のなかで切磋琢磨していくことは対人関係能力を要請するためには重要だと述べた。子供たちはロボコンを通して、集団のなかでのルールやふるまいを身に付けていく。技術面だけではなく、そういうところにも価値をおきたいと考えているという。

 信州上田地域のロボコン活動は、もともと15年前に、長野県での若手技術者のネットワーク作りを狙っていたところ、では彼らがスタッフとして参加する子供向けの教室を主催すればいいのではないか、という発想で始まったものだそうだ。続いている理由は、参加者とスタッフ、そしてスポンサーの3者の関係がうまくいっているからだと紹介した。スタッフとして参加する地元企業の若手技術者と大学生が交流することで就職への意識を高めるという効果もあるという。

 また、ソフトウェア面を重視した上田ロボコン、ハード面を重視した小諸ロボコンについても紹介された。単発イベントではなく、「日常活動」としてのロボコンを目指しているという。そのほうが子供に与える影響は大きいからだ。子供たちに対する「危険予知トレーニング」という効果もあるという。河村氏は、ロボットコンテストは普段繋がらないものを繋げられる「活動財」であり、大学も初等教育や地域に対して働きかけていくことが重要だと述べた。


単発イベントではなく日常活動であることを重視 コンテストの模様 ロボットコンテストは地域の「活動財」

香川大学工学部知能機械システム工学科知能機械設計工学 石原秀則氏
 香川大学工学部知能機械システム工学科知能機械設計工学の石原秀則氏は「四国におけるロボメカ教育」と題して、小中学生を対象にした工作教室の話と大学生向けの教育の話をした。子供向け教育においては作る楽しさを知ってもらうことが重要であり、かつ段階的にきっちりやることが重要なのではないかと考えているという。このほか香川での「ROBO-ONE」や「香川ヒューマノイドロボット研究会」の取り組み、新居浜高専の取り組み、四国進学会、宇宙少年団四国分団、四国電力などなどのロボット教育への取り組みを紹介した。イベントをあまりやりすぎると学生が忙しくなってしまうのが意外と大きな問題だそうだ。

 大学生対象については一年次を対象にしたロボット教室を行なったところ、学年のコミュニケーションが良くなったりしたという。3年次においては、技術者向けの講習会を行なっているオリエンタルモーター株式会社の協力を得て、モーター実習を行なっている。石原氏らとしては、学習効果以上に、学習意欲の向上に期待しているという。また、大学生が小中学生に教えること自体の教育的効果の高さを狙っているという。このほか、日米のロボット教育背景やロボコンに対する姿勢や認識の違いについても紹介された。


低年齢層を対象としたロボット教育 3年生対象のモーター実習 香川大学でのプロジェクトベースドラーニングの取り組み

北海道大学大学院 情報科学研究科 准教授 田中孝之氏
 北海道大学大学院情報科学研究科准教授の田中孝之氏は「ロボットコンテストを通じた社会貢献 ~日本機械学会メカトロニクス教育研究会と北海道大学の取り組み~」と題して、ロボコンをするための仕組みづくり「ロボコンプロデュース」について講演した。

 ロボットコンテストを作るためのコンテストを日本機会学会の取り組みとして行なっているという。また昨年は学部連携ロボットコンテストを行なったと紹介した。ロボコンは創造力を養うために行なわれているが、実社会ではテーマや問題すら見えないこともある。そこで「ロボコンプロデュース」では、ロボコンを経験している大学生たちが新しいロボコンを企画し、面白さや独自性などを競う。問題解決能力だけではなく、問題提起能力を養うことを目的としている。適切な問題を作ることは意外と難しいのだ。同時に、プレゼンテーション能力も育成する。

 具体的にはあるキットを示し、そのキットを使ったロボコンを想定させる。そのなかには運営マニュアルや技術目標、教育目標も盛り込まなければならない。そして実際に競技フィールド、実演用ロボット、プロモビデオ、プレゼン資料を作って、審査員に売り込む。審査員は実際に値をつける。このような過程を経て、学生はプレゼン能力だけではなく、知的財産に対する意識も高める。いま提案ロボコンの一般公開を準備中だそうだ。またロボコン運営サポートなどを行なっている。これまで東京、長野、札幌で実施してきたが、全国展開をさらに進める。ロボコン活動の活動リーダーたちへの啓蒙活動にもなると考えているという。

 だがロボコンと実社会の間はあまり繋がりがない。いっぽう、異分野の知識もロボットを作る上では重要になってくる。そこで広い視野を持った人材を養うために工学部、理学部、教育学部の3学部連携で、福祉活動を啓蒙するための12組の親子を対象にロボコンを行なった。教育学部からは福祉やバリアフリーについて、理学部からは生物の骨格構造に関する講義が行なわれた。実施後には特に子供の福祉・バリアフリーに関する意識が高くなったという。


ロボコンを考案する「ロボコンプロデュース」 プレゼンし売り込む 3学部連携ロボコンを実施

 最後に東大の佐藤知正氏が閉会の挨拶として、ロボット教育のコミュニティづくりやキーパーソン育成が重要なのではないかということがよく分かったとし、講義班、演習班、教育手法、地域連携などでそれぞれ班を作って活動を行なうと良いのではないかと述べた。また、「ロボコン入試」などもやっていいんじゃないか、あるいはロボットは同じ動作を繰り返せるので社会実験ツールとして適しているのではないかとコメントし、「ロボコンは優れた教育材料ではないか。今回のシンポジウムを次につなげるようなきっかけにしたい」と述べた。

 埼玉大の琴坂信哉氏は、「誰を対象として何を教えたいのかで方法論も変わってくる。何を教えたいのかも、やりかたも変わる。ロボットは教材として汎用性がある。だが気をつけないと何を教えるか分からなくなってしまう」と全体の感想を述べて、シンポジウムを締めくくった。


どんな人材を養成したいのか

 最後に余談ではあるが、記者個人のコメントも付け加えておく。日本各地で行なわれている「ロボットコンテスト」一つとっても、学生たちのネットワーク形成や地域社会のソーシャルキャピタル(社会関係資本)を充実させることに主眼を置いたものもあれば、技術教育を重視したものもあり、実に多種多様である。また「技術教育」と一言でいっても基礎学力向上や、技能習得過程を重視したものと、創造性を重視したものとでは全く異なる。それぞれカリキュラムも別個に存在する。そして、しばしば言われていることだが、学生と大学、そして大学と企業との間に、それぞれ考え方のギャップがあることが今回のシンポジウムでも見て取れた。

 発表を一日聞いていたのだが、どのような人間を輩出したいのかという話があまりなかったのが意外だった。これこれのことを教育する、教育したい、と思う背景には、当然、このような人材になってもらいたい、という気持ちがあると思われるのだが、そこを直接語る講演者が少なかったように思う。ロボット教育を体系化するのであれば、まずは、どのような人材を輩出したいのかを想定し、そこから逆にブレイクダウンして教育カリキュラムを組み上げていくことが必要になるだろう。つまり、まずは想定したロールモデルや養成したい人物像そのものを体系化する必要があるし、そこからいわば人材教育の逆工学のようなやり方で教育すべきことを考えていく必要があるのではないだろうか。

 また、今回は要素を一つのシステムへと組み上げるシステムインテグレーションや構成論的アプローチといった側面ばかりが注目されていたが、ロボットビジネスを行なう人物を養成することを考えるのであれば、これからは要素技術をインテグレーションしてロボットを作り上げる人材だけではなく、逆に発想の転換を行ない、ロボット技術(RT)を適用する環境に応じて要素機能に分解して組み直し、かつ経営学上の観点も踏まえてビジネスの俎上に載せていけるような人材もまた必要とされるのではないか。そのためには現在の工学部では行なわれていないようなカリキュラムも必要になるだろうし、そのための人材もまた必要とされるだろう。

 あれもこれも色々とできれば良いのだが、現実には使えるリソースや時間は限られている。問題はやはり、どういう人材を養成したいのか、ということになるだろう。まずそこをクリアにしていくことが、ロボット教育の体系化の第一歩ではないかと思われた。とはいうものの、現場の学生は必ずしも思ったように振る舞ってくれるわけではない。また教育はこのように、ある面では誰でも語れてしまうところがある。しかも個人的な経験をベースにして考えてしまいがちだ。しかし知を共有し体系化していく過程においては、一度、現在のさまざまなしがらみや慣習から離れて、本当に必要な教育とは何なのかを原点から見直してみる必要があるだろう。

 ともあれ、取りあえずはどの学校でどのような教育が受けられるのかという情報をワンストップで提供してくれるウェブサイトなどがあれば便利だ。そのようなところから徐々に体系化や知の共有が始まることを期待したい。


URL
  日本ロボット学会
  http://www.rsj.or.jp/


( 森山和道 )
2009/04/02 12:44

- ページの先頭へ-

Robot Watch ホームページ
Copyright (c) 2009 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.