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【 2009/04/20 】
研究者たちの「知りたい」気持ちが直接わかる
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【やじうまRobot Watch】
巨大な機械の「クモ」2体が横浜市街をパレード!
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【 2009/04/17 】
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「第12回 ロボットグランプリ」レポート【大道芸コンテスト編】
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【 2009/04/16 】
北九州市立大学が「手術用鉗子ロボット」開発
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第8回産学連携フェアが西日本総合展示場で開催
~鯛ロボットも泳ぐ北九州市の工業技術展示会


 10月8日(水)、9日(木)、10日(金)の3日間、北九州市小倉北区の西日本総合展示場新館において、第8回産学連携フェアが開催された。

 産学連携フェアは正式名を「北九州学術研究都市産学連携フェア」というように、北九州学術研究都市「ひびきの」を中心として、北九州市の研究団体と企業が連携して産業につなげていこうという試みだ。

 ただ、産学連携フェアはそれよりも広い範囲での研究団体と企業が集まって開催され、今回は107団体ほどがブースを出していた。

 今回の産学連携フェアは第14回九州国際テクノフェアと同時開催され、また北九州市市制45周年を記念して自動車技術展も同じ会場で開かれたため、会場の西日本総合展示場内部はバラエティに飛んだ工業技術展示会となった。

 今回のレポートではその中でロボット関係の出展を紹介する。


西日本総合展示場新館 産学連携フェアのポスター 会場内部

鯛ロボットも披露されたロボットデモンストレーションコーナー

 産学連携フェア会場には、特別にロボットデモンストレーションコーナーが作られ、北九州市立大学山本研究室の鯛ロボット、学術研究都市の合同チームHibikino-Musashiのサッカーロボット、九州共立大学ロボット工房の二足歩行ロボットが、1日3回、時間を決めてデモを行なった。

 特に鯛ロボットは、水槽が必要となるため一般に披露する機会が少ないこともあり、デモには多くの人が集まった。


ロボットデモンストレーションのステージ。向こう側にHibikino-Musashi用のサッカーコートがある 女性スタッフと鯛ロボット 鯛ロボットのアップ。鯛ロボット内部のメンテナンスには、外装を刃物で切り裂く必要があり、スタッフは冗談半分で「鯛を捌く」と呼んでいた

【動画】泳ぐ鯛ロボット やはり泳ぐ鯛ロボットは人気だった

Hibikino-Musashiのデモ Wii用のコントローラーで操縦しているように見えるが、デモに移る時の命令を飛ばしているだけらしい 泳ぐ鯛ロボットとHibikino-Musashiのロボット

九州共立大学ロボット工房の二足歩行ロボットによるバトル・デモンストレーション ZERO(左)と紫電の2台は、ROBO-ONE予選の前日まで激しくやりあっていた 【動画】Hibikino-Musashi用のボールをシュートする九共大-隼

ゴドレール研究室のロボットフィンガー

 北九州市立大学ゴドレール研究室で開発されていたロボットフィンガーは、今回ロボットアームに装着され、初めて物をつかむデモを行なっていた。

 ゴドレール研究室のロボットフィンガーは、ワイヤーをねじる力で引っ張り力を生み出し、指の関節を動かす。力は弱いが(最大で把持力は1kg程度)、逆に物理的に握りつぶすことがないため、柔らかいものを掴んだり、人と接触する場面での使用が考えられている。

 これからの課題としては、ワイヤーをねじるためにワイヤーが切れやすいので、ワイヤーの耐久性を高めていくことだとゴドレール教授は語っていた。


北九州市立大学ゴドレール研究室のロボットフィンガー。腕自体は普通のロボットアームで、その先についている3本の指がロボットフィンガー 【動画】サッカーボールを掴むデモを行なっていた 腕をつかまれても、まったく痛くない

ロボットフィンガーの基本構造図。ワイヤーをねじることで、関節を曲げていく ロボットフィンガーのシステムを使ったロボットアーム。ただし、構造上何かを持って運ぶだけの力は出せないそうだ」

山本研究室のエイロボット

 鯛ロボットを開発した北九州市立大学の山本研究室は、エイ(マンタ)ロボットも静態展示していた。

 エイロボットは鯛ロボットと同じく振動翼推進システムで動くが、鯛ロボットが尾びれを左右に振って動くのに対し、エイロボットは羽ばたくようにして水中を泳ぐ。

 ただ、泳がせるには大きなプールが必要なこともあり、今のところ泳いでいる姿を公開する予定はないとのこと。


北九州市立大学山本研究室のエイロボット。外側はウエットスーツの生地で作られている 内部構造を少しだけ エイロボットを動かしているシステムのモデル

 会場にはその他にもいろいろなロボットが出展されていた。それらを写真で紹介する。


【動画】産総研九州センターのブースに置かれていたChoromet。ただし、産総研九州センターのものではなく、関東から持ってきたのだそうだ 石川鉄工所の管内検査ロボット「もぐりんこ」の新バージョン。小型化したため、クローラーを動かすモーターが後部に突き出ている 飯塚市にある近畿大学福岡キャンパス産業理工学部のレスキューロボット「レスキューHOT君」。神戸で行なわれた第8回レスキューロボットコンテストで4位に入った

2台に増えていた福岡県工業技術センターの全方向移動型球体カメラロボット。今回は九州ロボット練習会のロボットとの対決はなかった 参考写真。山口博物館のロボット展に展示されていた球体カメラロボット。山口博物館のマスコットがモチーフ(非公式ながら、山口博物館内部では「大内なつみちゃん」と呼ばれているらしい) 九州共立大学のブースに置かれていた電動カート。静態展示のみだったが、とにかく速いらしい

今回安川電機は自動車技術展に出展。双腕ロボットと7軸の溶接ロボットを展示していた 九州国際テクノフェアに出ていたNECマイクロシステムのロボットカー。NECマイクロシステムが開発した動画像認識プロセッサ技術のアピールのために製作されたもの

 産学連携フェアは、他の工業技術展と同時開催だけに、さまざまな種類の工業製品が展示されていた。このような展示会を開催していくことにより、それぞれ影響しあって新たな製品へと結びついていくのかもしれない。


URL
  北九州学術研究都市:第8回産学連携フェア
  http://fair.ksrp.or.jp/
  北九州産業学術推進機構
  http://www.ksrp.or.jp/fais/
  北九州学術研究都市
  http://www.ksrp.or.jp/


( 大林憲司 )
2008/10/24 16:56

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