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ロボスクエアでYOKAロボまつり開催
~九州の初心者向けロボットイベント


 8月10日(日)、福岡市早良区のロボスクエアで、初心者向け二足歩行ロボットイベント「YOKAロボまつり」が開催された。

 YOKAロボまつりは、九州でのホビー用二足歩行ロボットの発展を目指して、九州ロボット練習会が主催(現在は九州ロボット練習会のコアメンバーのロボリンクが主催という形になっている)、クラフトハウスと九州共立大学ロボット工房の協賛による初心者向けロボットイベントだ。


会場の様子。当日は観客も結構集まっていた 対戦表。SRCが28試合、ORCが10試合となっていた 開会式

 九州での二足歩行ロボットイベントといえば、ロボスクエア主催のヒューマノイドカップが有名だが、九州勢の中でもROBO-ONEの決勝トーナメントにも進出する上位陣と初心者の実力差があまりに大きく、勝負にならないことも多かった。

 それで二足歩行ロボット初心者でも楽しめる大会をと考えられたのがYOKAロボまつりである。第1回は2007年4月に「WAKUWAKU Enjoyロボットイベント」の名称で実施されている。

 今回は初めてのロボスクエアでの開催で、ヒューマノイドカップ・バトル大会用のリングをロボスクエアから借りてバトル大会とペットボトル倒しゲームが行なわれた。

 今回はSRC部門(スタンダードレギュレーションクラス)とORC部門(オーバーレギュレーションクラス)の2部門に分けて参加者を募集。このクラス分けは関西で開催されているロボファイトにならったもので、SRC部門は「ハイトルクサーボを5個まで使用可能」の初心者向けクラス、ORC部門はそれを越えた上級者クラスとなっていた。


試合は総当りリーグ戦

 当日はSRC部門に8台、ORC部門に5台が参加した。数多くの経験を積んでほしいという狙いから、それぞれの部門で総当りリーグ戦を実施し、合計39試合が行なわれた(最後に順位決定戦が行なわれたため、予定より1試合増えた。ただし、不戦勝が何試合か存在するため、実際に行なわれた試合はもう少し少ない)。

 試合は3分3ダウン制で、何度スリップしてもダウンにはならず、捨て身技の制限もない。勝ち3点、引き分け1点、負け0点によるポイント制で(延長戦はなし)、最終的に順位は獲得ポイントの多さで決まる。


若い層が活躍したSRC部門

 SRC部門で優勝したのは、九共大-隼。「ロボットの調整と操縦をうまくやれば、非力な機体でも勝てる」ことを理解してもらうために、九州ロボット練習会の水井氏が製作したKHR-2HV機体なので、当然の結果と言える。

 SRC部門で特筆すべきはKHR-1HV機体のダイナスター2とRobovie-X Lite機体の火炎球だろう。ダイナスター2の操縦者は小学生、火炎球の操縦者は中学生で、火炎球の操縦者にいたっては2週間前の第26回ヒューマノイドカップ・サッカー大会を見てRobovie-X Liteの購入を決めたという筋金入りの初心者だ。

 全試合終わったところで、ダイナスター2と火炎球は同点で2位。急遽2位決定戦が行なわれることになった。

 2位決定戦は時間内に決着がつかず、延長戦へと突入。延長戦は先にダウンを奪った方が勝ちとなるルールで行なわれ、ダイナスター2がダウンを奪い、2位となった。

 3位まで表彰の予定だったが、さすがに九共大-隼は賞品を辞退し、4位の拓歩までが表彰となった。


九共大-隼(左) VS ビッキーデヤンス。九共大-隼は第26回ヒューマノイドカップ・サッカーに出ていた同名の機体とは別機体。KHRベースの機体に赤い胸カバーが付くと、この名前になるらしい 火炎球 VS 拓歩(たくゆう)。中学生と高校生の対決だ マノイのマノンくん VS Q。どちらも今回は故障に泣かされていた

ムーンを両手突きで倒すダイナスター2。ダイナスター2はこの攻撃が有効だった 九共大-隼に回転浴びせ蹴りを仕掛ける火炎球。火炎球は積極的に攻撃をしていた ダイナスター2に回転浴びせ蹴りを見舞う拓歩

2位決定戦の火炎球 VS ダイナスター2 どちらも譲らない戦いを繰り広げた 延長戦でようやく決着がついた

 SRC部門の参加ロボットと順位は次の通り。

優勝 九共大-隼
2位 ダイナスター2
3位 火炎球
4位 拓歩
5位 Q
6位 ムーン
7位 ビッキーデヤンス
7位 マノイのマノンくん


本命のいないORC部門

 今回は、スーパーディガーとAutomo03の九州の二強が埼玉県のロボットイベントに出かけていて不参加だったため、誰が優勝するのかが注目された。


九共大-ZEROを豪快に倒すメカしぇんろん。ORC最初の試合が事実上の決勝戦だった Robovie-Xの改造機であるRobita602 VS HAUSER カッチデヤンスは奮戦するも九共大-ZEROに敗北。3位となった

カッチデヤンスを倒すHAUSER。この後、HAUSERは故障によりリタイヤ メカしぇんろんは最後の戦いも勝って全勝で優勝

 第13回ROBO-ONE重量級決勝トーナメントでも1勝をしているHAUSERが本命かと思われたが、故障で途中から失速。Hotproceedの湯前氏が操るメカしぇんろんが全勝で優勝した。

優勝 メカしぇんろん
2位 九共大-ZERO
3位 カッチデヤンス
4位 HAUSER
5位 Robita602


前半戦と後半戦の間に行なわれたペットボトル倒し

 試合の前半戦と後半戦の間には、ペットボトル倒しが行なわれた。リング上に置かれた3本のペットボトルを全部倒す早さを競うもので、ORC部門は重いペットボトルを倒すことが義務付けられた。


ボトル倒しに挑むメカしぇんろん。ORC機体のチャレンジはペットボトルの底に砂が入っている 九共大-隼のチャレンジ 3位に入ったムーン

 SRC機体ORC機体の区別なく、タイムだけで勝敗が競われた。

優勝 メカしぇんろん 12秒09
2位 九共大-隼 17秒35
3位 ムーン 17秒98

 今回のYOKAロボまつりは、割とのんびりした雰囲気の中で行なわれた。SRC部門ではダイナスター2と火炎球が活躍するなど、若い層の活躍も目立った。そういう意味ではYOKAロホまつりは狙い通りの成果を挙げたのではないだろうか。


試合結果 参加したロボット 記念撮影

URL
  九州ロボット練習会
  http://robo9ren.web.fc2.com/
  クラフトハウス
  http://www.crafthouse.jp/
  九州共立大学ロボット工房
  http://www3.kyukyo-u.ac.jp/t/k057/index.html
  ロボスクエア
  http://www.robosquare.org/

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( 大林憲司 )
2008/08/21 16:06

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