バンダイ、“大人向け”超合金の第1弾としてサターンロケット&アポロ11号

~打上げから帰還まで、40年前の月着陸を1/144スケールで再現


 バンダイは10月20日、「大人の超合金」シリーズの第1弾商品として「アポロ11号&サターンV(ファイブ)型ロケット」を発表、プレス向けに試作品を公開した。従来の超合金玩具とは異なり、実在する造形物をリアルに再現するという新シリーズ。価格は52,290円で、2010年3月の発売予定だ。

開発担当は、同社コレクターズ事業部企画開発チームの土田一郎サブリーダー。ROBO-ONEの実況でもお馴染みこのサイズ! 1/144スケールでも全高は約760mmになる。重量は未定だが、1kg程度になる模様だ

 「超合金」は、1974年発売の「マジンガーZ」から続く、同社の玩具ブランド。実際にはスーパーな合金などではなく、亜鉛合金ダイキャストというごく一般的な素材で作られているのだが、ずっしりとした重量感があり、子供の頃、ワクワクしながら遊んだ人も多いだろう。

 新シリーズ「大人の超合金」は、その超合金の35周年と、月面到達40周年を記念してスタートした企画だという。宇宙船「アポロ11号」により、人類が初めて月面に降り立ったのが1969年。当時の小学生や中学生で、リアルタイムに見ていた世代(40代後半~60代)を主なターゲット層として、来年末までに1万個の販売を見込む。時期は未定だが、第2弾以降の製品も計画しているそうだ。

 超合金らしく、ギミックは凝っている。ロケットの「サターンV」は、第1~3段の切り離しが可能。付属するアポロ11号も、サターンVへの取り付けが可能なほか、着陸船・サービスモジュール・司令船が分離するようになっており、打上げ、月面着陸、地球への帰還を再現できる仕組みだ。なお、材質はダイキャストのほか、ABSとPVCも使われている。

製品はこのようにバラバラになる先端にあるのは非常時の脱出システムアポロ11号もこのディテール
サターンVロケットの第3段第2段。推進剤のタンクも見えるそしてこれが第1段
エンジンはF-1エンジンが5基着陸船は脚が開くバージョンも付属こんなシーンの再現も可能だ

 サターンVは全高110.6mという、史上最大のロケットである。そのため、1/144スケールでも約760mmという大きさになってしまうが、「究極のディテールを実現しつつ、部屋に飾れるサイズ」(開発担当の土田一郎氏)として、この寸法を選んだ。またこのスケールは模型として一般的なので、例えばガンプラとその大きさを比較するようなことも面白いかもしれない。

 発売は来年3月と少し間があるが、明日から、丸の内オアゾの丸善において、先行展示が開始される予定。ぜひ実際にご覧になって、その質感を楽しんでもらいたい。ちなみに丸の内オアゾには、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の情報発信拠点「JAXA i」もある。こちらとあわせて見に行ってはいかがだろうか。


(大塚 実)

2009/10/20 19:04