NEDO、「生活支援ロボット実用化プロジェクト」の委託先を決定


 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は29日、生活支援ロボット実用化プロジェクトの委託先を決定した。2009年3月27日~5月11日まで公募していたもの。外部有識者による採択委員会によって選定された。

 少子高齢化による労働力不足により、介護・福祉、家事、安全・安心等の分野へのロボット技術投入が期待されているが、生活支援ロボットにおいては安全性技術に関する国内外の規格などが未整備で、民間企業による独自の取り組みでは技術開発も産業化も加速されない。このため、安全性に関する国際標準などの整備が求められているという。

 今回のプロジェクトは5つの研究開発によって構成される。生活支援ロボットとして産業化が期待されるロボットを対象として、本質安全、機能安全を追求していく。プロジェクトで得られたデータをもとに、国際標準化を進めるという。期間は2009年(平成21年度)~2013年(平成25年度)までの5年間。

 研究内容と委託先は以下の通り。

1. 生活支援ロボットの安全性検証手法の研究開発(共同提案7法人)
・財団法人日本自動車研究所
・独立行政法人産業技術総合研究所
・独立行政法人労働安全衛生総合研究所
・国立大学法人名古屋大学
・財団法人日本品質保証機構
・社団法人日本ロボット工業会
・財団法人製造科学技術センター

2. 安全技術を導入した移動作業型(操縦が中心)生活支援ロボットの開発(単独提案1法人)
・パナソニック株式会社

3. 安全技術を導入した移動作業型(自律が中心)生活支援ロボットの開発
(1)(単独提案1法人)
・富士重工業株式会社

(2)(共同提案3法人)
・綜合警備保障株式会社
・北陽電機株式会社
・三菱電機特機システム株式会社

4. 安全技術を導入した人間装着(密着)型生活支援ロボットの開発(共同提案2法人)
・CYBERDYNE株式会社
・国立大学法人筑波大学

5. 安全技術を導入した搭乗型生活支援ロボットの開発(共同提案3法人)
・トヨタ自動車株式会社
・国立長寿医療センター
・株式会社フォー・リンク・システムズ



(清宮信志)

2009/6/30 17:55