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月刊ROBOTウォッチング
~心機一転、MANOI企画設立!
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ノモケンの「素組でロボット」
バンダイ 1/100スケール MG「RX-78-2 ガンダム Ver.2.0」(その2)
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ノモケンの「素組でロボット」
バンダイ 1/100スケール MG「RX-78-2 ガンダム Ver.2.0」(その1)
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世界最小級の二足歩行ロボット「ROBO-Q」レビュー
~全高3.4cmの超小型ロボットが自律動作する!
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石井英男のロボットキットレビュー
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~倒立振子制御を手軽に学べる工作キット
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通りすがりのロボットウォッチャー
男の憧れか? 女性型ロボット
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「新型ASIMO」のフィギュアが登場!
~フィギュアで実感、ASIMOの進化~
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ノモケンの「素組でロボット」
バンダイ 1/72スケール「VF-25F メサイアバルキリー アルト機」(その3)
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【 2009/03/11 】
ノモケンの「素組でロボット」
バンダイ 1/72スケール「VF-25F メサイアバルキリー アルト機」(その2)
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【 2009/03/06 】
月刊ROBOTウォッチング
~2月はエンタメ路線を爆走!?
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【 2009/03/04 】
ノモケンの「素組でロボット」
バンダイ 1/72スケール「VF-25F メサイアバルキリー アルト機」(その1)
[13:05]
【 2009/02/27 】
通りすがりのロボットウォッチャー
脳とロボットを直接つなぐBMI
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月刊ROBOTウォッチング
~9月はロボットイベントからテレビ収録までてんてこ舞!

Reported by MANOI Producer Okamoto

 皆さんこんにちは。“MANOIのプロデューサー”こと京商のOkamotoです。今月も元気いっぱい! でROBOT業界のバラエティ系レポート「月刊ROBOTウォッチング」をお届けしたいと思います。月刊ROBOTウォッチングは出来るだけ分かりやすい言葉で、そして、皆さんに近い目線でROBOT業界を紹介するのがコンセプトですので、ぜひ楽しみながら(流し読みOK!)お付き合いください。

 それでは、早速9月のレポートを始めさせていただきます。夏休みのイベント繁忙期を乗り切ったばかりですが、ROBOT業界&MANOI君のメディア様受けは絶好調!! 今月も盛り沢山でお届けいたします。後半には普通ならば簡単にご紹介できない、TV番組のスタジオの様子や、関係者でなければまず見るチャンスの無いイベント&ROBOT制作の裏側もご紹介しますので、ぜひ肩の力を抜いてお楽しみくださいね。

 まず、9月6日は「ROBO-ONEお手伝いロボットプロジェクト決勝」が行なわれました。大会の様子は本誌でも紹介されているので、月間ROBOTウォッチングではご自身が思っていたより、成績が振るわなかった(?)方にスポットを当てたいと思います。まずお1人目は「くまたろう」【写真1】でエントリーした引間さん。引間さんはKYSOHOアスリートCUP自律クラス初の完走者でもあり、個人的には凄~く応援していたのですが(もとより私とI社Y氏は女性びいき)、ご本人曰く「もうちょっと上位に行きたかった!」そうです。

 「くまたろう」は自分が動きながら【写真2】のカートがそれを自動追跡するというパフォーマンスを披露したのですが、私はナカナカ良かったんじゃないかと思います。超音波を機体から発信しながら、それを感知して距離を測定し追跡するシステムは、そのまんま近藤科学さん主催の自律ビーチフラッグに通じる方式です。なにより、その愛社精神あふれる機体の仕上げ方は実にご立派(拍手)。審査基準にそんなモノはないかもしれませんが、私はいたく感心させられました(やっぱり女性ビイキ!?)。

 そして、この大会でご紹介したい方がもう1人。「トコトコ丸」でエントリーした網野さんです。競技全体としては正直あまり目立っていませんでしたが、規定演目になっていたファッションショーでは、唯一と言っても良いくらいにしっかり構成されてました。【写真3】に写っている紺のマントを脱ぎ捨てたりする演出で、観客からの歓声を見事に引き出してました。

 実は今年のKYOSHOアスリートCUPファイナル(12月6日(土)~7日(日)、TOYOTAメガウェブにて)でのプレス対抗戦は、ファッションショー的な要素も組み込みたいと思っていたので、彼の演出&構成はとっても参考になりました。見た目に華やかで誰にでも分かりやすいという点では、彼が今回のナンバーワンだったんじゃないかと思います。但し、その他はチョットだけ問題児だったかも!? 特に私は安全対策担当だったので「トコトコ丸」の電源容量のスゴさにはもう呆然……。少しでも短絡箇所を発見したら速攻で失格にして、会場の笑いを取ろうと思っていましたが、そこは実績のあるビルダーさんという事で、メンテは完璧。私の密かな企みは不発に終わりました。皆さんも大容量の電池を使うときはリード線の短絡にご注意下さい。ついうっかりが、間違いなく発火につながりますので。


【写真1】ロボットを肩車している感じの「くまたろう」 【写真2】超音波センサーで「くまたろう」を追跡したカート 【写真3】抜群のステージ構成を披露した「トコトコ丸」

 お手伝いロボットプロジェクトに続いては、関西でのKYOSHOアスリートCUP公式記録会をご紹介します。こちらについては写真中心で紹介いたします(私の原稿は少し長すぎない!? というご意見も頂戴しましたので)。【写真4】は本来「ROBO_JAPAN2008」の為に作ったアイドリングの新曲「トキメキDREAMィング!!!」に合わせたダンスです。ROBO_JAPAN2008のPRも兼ねてオープニングで披露しました。このダンスは見た目が派手に見えますが、実は足をほとんど上げていないので、10回以上の連続再生を前提に作成しました(TVのリハーサル&イベントPR対策)。何と足のサーボギヤが欠けても問題なく再現できるので、困った際の最終兵器として今後も活用したいと思います。

 【写真5】は会場提供してくれたJOSHIN様作成の店頭看板です。JOSHINさんは新聞の折込広告(カラーで数十万部!)まで配布してくれて、もう本当に何と感謝したら良いのか。感謝の言葉もありません。感激しました! ありがとうございます。

 そして【写真6】が、そのJOSHINさんのMANOI担当者の谷家主任(右)と、記録会デビュー戦ながら好記録を連発した「横さん」こと横畠さんです(MANOI名かけるくん)。横畠さんもJOSHINさんのスタッフなので、JOSHINロボット専科(J&Pテクノランド4F)に行けば、タイムアップのコツが聞けるかもしれませんよ。少しだけ横さん&かけるくんの快進撃の秘密をお教えすると、ズバリ! 達人レポートの有効活用です。100m走メダリストの脚はコピーできませんが、ROBOTならばそれが可能です。京商のHP内「達人レポート」を是非参考にしてみて下さい。


【写真4】アイドリングの新曲「トキメキDOREAMィング!!!」に合わせたダンス 【写真5】JOSHINさんが作成してくれた公式記録会の店頭看板 【写真6】JOSHINさんのROBOT担当スタッフとアシスタントの龍崎サヨchan

 【写真7】は今回のパフォーマンス&コンクールドエレガンスを制したマノイファンクラブ津崎会長(左)と、今年でKYOSHOアスリートCUP殿堂入り(実競技引退)が決定した萩原(GIY)さん。今大会もお2人は大活躍でした。今年のファイナルでも活躍を期待しています! 何と言ってもGIYさんは今年がKYOSHOアスリートCUPラストランですから、今までの集大成の走りをみせてくれるハズです。皆さんも乞うご期待!!

 【写真8】は韓国から参加してくれたROHさん(左)とKIMさん(右)。今回は韓国にMANOI君を広める為の勉強という位置付けでの参加です。前日の練習走行では転倒の連続だった機体も、アドバイザーの内村君やアニメイダー柳さんの協力もあって、20m競技も無事に完走できるまでに進化してました。これからも充分期待できると思いますよ。来年はぜひ韓国大会も開催したいです(まだチョット早いか?)。


【写真7】マノイファンクラブ津崎会長とKYOSHOアスリートCUP殿堂入りの萩原さん 【写真8】公式記録会で奮闘する韓国チーム

 【写真9】は自律クラスで躍進を続ける、神奈川工科大学製作「クォータニオン」と超音波ビーコン。写真手前に写っている3体のビーコンを検知しながら、今回も記録も更新するあたりはさすが実績校の貫禄でしょうか。イヤハヤ本当にこのまま行くと、5mクラスは無線の記録を自律機体で抜いてしまうという事態も在りえるかも!? です。

 公式記録会の最後【写真10】は、皆さんご存知「ロボファイト!&ゴング!」の岩気さんと「ファイブ」です。関西でのアスリートCUPという事で、お忙しいスケジュールの中、急遽応援に掛け付けてくれました。エントリーは「マノ美」chanと言う機体です。「ファイブ」でエントリーされたらたまりませんから(って言うか反則!)。いや~それにしてもROBOT仲間って良いですね~。規格もジャンルも全然違うROBOTを作っている者同士が、互いに協力できるなんて。他の世界では滅多にないと思います!! 岩気さんに大感謝です!!!


【写真9】神奈川工科大学のクォータニオンと超音波ビーコン 【写真10】応援に駆けつけてくれた岩気さんと「ファイブ」

 今月のROBOTウォッチング!ここまでで大体半分です。ロボ・ガレージの高橋さんからも指摘されましたが、私の原稿って少し長過ぎますかね? 読み疲れてしまったという方はここらで一息入れてください。それにROBOTウォッチングは何日たっても読めますからご安心下さい(笑)。

 次にご紹介するのは、10月19日(日)からオンエアがスタートする、TBS/毎日放送系「地球感動配達人 走れ! ポストマン」に登場する、仮称:ポストマンROBOT(MANOI君の兄弟)です。今まで数々のTVに出演させて頂いてきましたが、レギュラーは初めてなのでマジで感慨無量です。とはいえ、約5日で塗装&約3日で組立て&調整は厳しいスケジュールでした。正直ギブアップしちゃおうかな~、なんて頭を過ぎる時もあったくらいです……(笑)。本当に番組収録の数日前まで【写真11】の様なバラバラ状態でした。そんな中でもMANOI君チームのメンバー達に支えられて、無事初回収録も完了できました【写真12】。

 今回一番の功労者はアドバイザー内村君です! 毎月のコンプリート生産から得たサーボのマッチド技術(サーボ選定ノウハウ)を駆使して、超短時間での調整能力はピカイチです。彼がいなかったら多分収録に間に合わなかったと思います。MANOI君は二足歩行ロボットなので、左右のバランスを取る為に同レベルのサーボを同位置に配分するのは、調整時間短縮の近道(サーボの個体差を左右均等に配置)としてとても重要です。

 そして、もう1人の功労者はTOTAL-Tの竹島さんです。TV番組のキャラクターともなると、スポンサー様のご意向やカメラ映えの問題等で、デザインの決定に時間が掛かってしまい、これだけの塗装を数日で仕上げるなんて、竹島さん以外ではまず無理だったでしょう(仕上りも最高!)。しかも番組のロゴマークを胸と額に刻印(レーザー加工)するオマケ付。業界の第一人者は伊達じゃありません!! このスケジュールを即OKして頂き感謝感謝です(たぶん断られても無理やりお願いしたと思いますが……)。

 そして【写真13】が番組控え室でのポストマンROBOT。ロボホッパーが置いてあるのは別に意味ありませんので、深く詮索しないでください(笑)。控え室では司会の三宅裕司さんが、同じく司会の内田恭子さんを「ウッチー」と読んでいるので(アドバイザー内村君の仇名がウッチー)、三宅さんが「ウッチー! あのさ~」とか言うたびに、私は三宅さんの方を振り向いてしまい、「こいつ変なヤツ」って思われたかもしれません。これから徐々に誤解を解きたいと思います。

 「地球感動配達人 走れ! ポストマン」は毎週日曜の夜10時に放映です。MANOIファン、そしてROBOTファンならぜひぜひご覧下さい(初回の10月19日(日)は22:15からスタート)。「ポストマンROBOTをもっと写して!」なんて投稿も大歓迎!! 末永~くよろしくお願いいたします。


【写真11】バラバラ状態の仮称:ポストマンROBOT 【写真12】スタジオのセットで調整している風景(木箱の上が定位置になりそうです) 【写真13】スタッフ控え室でのポストマンROBOTと無意味に待機のロボホッパー

 打って変わって、【写真14】は何だと思いますか!? 5体のMANOI君がズラッと一列に並んでいます。この写真だけでMANOI君が何をしようとしているのか分かる人は、かなりカンの鋭い方です。これはアメ村ダンスチャレンジでのデモステージの練習風景で、EXILEの「ChooChooTrain」のオープニング&ロールダンスにMANOI君がチャレンジしている様子です。【写真15】はまさにロールダンスそのまんま! どうです? 結構さまになってるでしょう!? 最初にこのお話をアメ村関係者さんから頂いた時は、恥ずかしながら「ChooChooTrain」といえば、私は冒頭のロールダンスしか知らなかったので「全然問題なくMANOI君で再現できますよ!」なんて言ってしまいましたが、後から送られてきた実際の映像(フルコーラスのダンス)を見てどビックリ!! ロールダンス以外は1ステップたりとも出来そうにない! ヤバイ! ヤバイ! ヤバ過ぎる!! EXILEの事務所(EXPG)さんにまで話が行っているのに、何て言い訳したら良いのか!? または何て言い逃れすれば良いのか!?(何故か素直に謝ってしまうという選択肢は頭にありませんでした)。

 そんな危機的状況を救ってくれたのがアメ村関係者さんの1通のメール。「EXILEの振付師さんが新しくMANOI君用に振り付けし直してくれるみたいですよ」。何と渡りに船とはまさにこの事。って言うか助かった~!! 速攻でアポを取って京商の本社で打合せを行ないました。プロの振付師さんてスゴイですね~。こちらの要望を瞬時に理解して、その条件下の中でカッコイイ振り付けをドンドン生み出してきます。【写真16】は打合せの中から生まれた決めポーズ。先頭の機体は股間の負担が大きそうに思えますが、近藤科学製40サーボに標準装備されている脱力モードを使えば、これくらいの全開脚はまったく問題なし。10月19日(日)のアメ村ダンス・チャレンジ(大阪心斎橋)にご期待下さい。今回の内容にはメチャメチャ自信アリです!! とは言っても、ここまで関係者にご配慮いただいて、当日失敗したら取り返し付かないかも。普通に考えればそうですよね……。


【写真14】ロールダンス待機状態のROBO-TRAIN(MANOI君5体のユニット名) 【写真15】「ChooChooTrain」の最初のロールダンス 【写真16】EXPGさんの指導で作った決めポーズ

 今月はまだ続きます。確かに皆さんからもご指摘あるように、私の原稿はチョット長いかもしれません。何だか微妙な自覚に目覚めてきてしましました(笑)。編集担当さんと2回に分けられないか相談してみます。

 さて、次のネタは童夢カーボンマジック社製「PFフル・カーボン・カウリング」です【写真17】。童夢さんと言えば既に発売しているPFカーボンソールの製造先で、モータースポーツ・ファンなら知らない人はいない程の大メーカー。MANOI君のカーボンパーツは全て童夢さんに作って頂いています。こう言っては何ですが、普通に考えて童夢さんでホビー用の部品を作ってもらえるなんて考えられません。GT選手権やル・マン耐久用のレーシングカー・ボディを作っているメーカーさんなんです。しかも今回はテスト用に作って頂いたPFフル・カーボン・カウリングの出来栄えを見せに、天下の林みのる社長にお会いする機会まで頂戴できました。林社長といえばモータースポーツ・ファンには神様クラスのVIP。私も福田康夫前総理にお会いした時以来の、大緊張モードに突入してしまいました。【写真18】の中央が林社長です。恥ずかしながらネクタイが曲がっているのにも気付いていません(笑)。さらに言うなら髪がハネてます(反省)。林社長はサスガに業界の大人物! 言葉の1つ1つに重みがあり、自信に溢れた語録には感服したと言う以外の表現ができません。これからはこのフル・カ-ボン・カウリングをテストして行きながら、少しづつ(各部品毎)発売に辿りつけたいと思っています。えっ!? 林社長が何を言ったかですって!? イヤ~、とてもじゃありませんがそれをご報告する勇気が私にはありません。それ程自信と知識に満ちている方でした。本当に自分が青二才だな~と改めて痛感です。

 そして、最後の【写真19】は「まるいちMANOI」です。ROBO_JAPAN2008の会場でも大人気でした。この機体は何がどうこうじゃなくて、動く事自体が素晴らしい。『まるいちMANOI』君が1時間毎にラジオ体操するなんて、それだけで凄い事だと思っています。倒れようが転ぼうが関係ない。足を動かさないで済む「痛いの痛いの飛んでけ~!」だけでなく、アグレッシブに色んな事にチャレンジする姿を評価してください(お願い)。それに、転んでも可愛いから許しちゃう、そんな雰囲気がこの機体には存在してます。皆さんもそう思いませんか? 私は勝手にそう信じています(ハイ)。


【写真17】PFフル・カーボン・カウリングの立ちポーズ 【写真18】童夢・林みのる社長との記念写真 【写真19】まるいちMANOI君の「痛いの痛いの飛んでけ~!」

 今回もマジで長過ぎたかも知れませんが、お付き合頂きありがとうございました。それではこれで、今月の「月間ROBOTウォッチング」を終わらせて頂きます。来月も皆さんをアッと言わせるMANOI君の活動に、ぜひご期待&ご注目下さい。ではまた。





岡本正行(おかもと まさゆき)
京商株式会社ロボットGrマネージャー。1965年神奈川県厚木市生まれ。京商のMANOIプロジェクト発足当時から企画/開発/品質管理/販売促進等の全ジャンルをカバーするプロデューサーとして活躍。ロボット工学系専門学校と工業系大学の非常勤講師も兼務。ROBO-ONE公認レフリー&審査員。


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2008/10/17 11:03

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